夏休みの魔法

 

「なんで小学生の頃は夏休みがあんなに長く感じたんだろう」

みたいなこと、小説や漫画でよく言われてるし、たまには現実でも聞いてきた。

 

宿題がなくてお気楽だからとか、人生6〜12年目だから、相対的に40日がすごく長く感じるんだとかもよく聞く理由。

 

 

でもそんなことないと思う。

というより、そんなことあってたまるか、だ。

 

大学の夏休みがあと1回くるとは言え、就活中の上修論中だからそもそも夏休みなんて関係ないしむしろ活動しどき、長期調査行きどき、だ。

ということは、ふつうに会社で働くことになるとして、本当の本当に最長で2週間が連続休暇の限界だろう。

むしろ2週間も休めたら相当ホワイトなんじゃないか。半月働かないと給料はどうなるんだろう。

 

ともあれ、これから先の人生で小学生レベルの長期休暇はないのだ。仕事辞めちゃったとかそういうイレギュラーな人生の休息期間は置いといて。

 

 

そんなこんなで、小学生だから夏休み長く感じる仮説を否定した私は、新しいステキな考えを信仰することにした。

 

それが小和田くんの週末理論。

彼は筋金入りの怠け者で、小冒険をこよなく愛する食品系の研究員なのだけど、お布団でころころしたかと思えば拡張された週末で小冒険を繰り広げる。金曜の夜から土曜、日曜のたった2日とちょっとの週末で小冒険ができるということに感銘を受けた。

 

そして小和田くんのとこのスキンヘッドのボス、後藤所長によると「週末は拡張できる」らしく、あの手この手の週末拡張メソッドを駆使して、数々の小冒険を週末に詰め込んでいる。

それは、熱々のコーヒーとサンドイッチからはじまる朝だったり、なんか、いろいろ。

 

手元に本がないのでちょっとふわふわだけど、まあそんな感じ。あんまりかっちり信仰しないあたりも小和田くん的でいいかなと思ったりしてる。

 

ちなみに小和田くんも後藤所長も「聖なる怠け者の冒険」 に出てくる森見登美彦の愉快な仲間たち。

 

 

 

そんなこんなで、週末の拡張に精を出した結果、水曜の研修後に電車に乗って旅に出たのに金曜の夜の今、なんでこんなに長くていろいろあった2日とちょっとを過ごせたのか不思議なくらい久々の遠出を満喫しているのでした。

 

 

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